振袖はいつまで着られる?着るシチュエーション別のマナーも解説
振袖は未婚女性の正装ですが、成人式のイメージもあり年齢制限があると思っている方もいるのではないでしょうか。成人式で振袖を購入予定の方は、他に着る機会がないと思う方も多いでしょう。しかし、実際に振袖は成人式だけではなく、結婚式や結納などでも着ることのできる格式高い着物です。
そこで今回は、
・振袖はいつまで着られる?
・振袖の種類と柄について
・振袖を着るシチュエーション別の選び方とマナー
など、振袖に関する疑問に答えていきます。これから振袖を購入予定の方や、人生の節目で振袖を着たいと考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
振袖はいつまで着られる?
振袖は、華やかなデザインから「若い人の着物」「20代まで」と思う方も多いでしょう。この章では、実際に振袖を着るのに年齢制限があるのか、既婚女性が着る着物について紹介します。
未婚女性なら年齢の決まりはない
振袖は、未婚女性が着る正装のため厳密な年齢の決まりはありません。しかし、未婚を象徴する着物のため、振袖は30代前半までの着用が一般的です。
以前は20代で結婚する方が多かったですが、女性の社会進出やキャリアアップから最近は30代以降に結婚する方も増えています。実際に厚生労働省のデータでは、令和5年の女性の初婚年齢は29.7歳というデータもあります。
また、20代後半や30代前半で振袖を着る場合は、年齢に合わせて落ち着いた色や柄を選ぶのがおすすめです。ボリュームを抑えたヘアスタイルや落ち着いたデザインの小物を選ぶことで、振袖を大人っぽく着こなせます。
参考:厚生労働省『令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況14p』
未婚女性のみが振袖を着れる理由
未婚女性のみが振袖を着れる理由は、以下の3つです。
・女性が未婚か既婚が見極めるため
・求愛への意思表示をするため
・厄払いのため
昔は、女性が結婚しているかどうかを振袖の着用で判別していたそうです。女性から男性に好意を伝えることがよく思われていない時代だったため、男性からの求愛に対し好きなら振袖の袂を左右に、お断りなら前後に振って意思表示していました。
また、日本では「振る」動作に「魔を払う」という意味があると考えられています。袖が長い振袖を着ることで、厄を払い幸福になれるよう願いが込められています。
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既婚女性は留袖を着る
既婚女性がフォーマルなシーンで着物を着る際は、留袖を着用するのが一般的です。江戸時代、女性は18歳を迎えた時や結婚した際に「男性に好意を伝える必要がない」「家事をする時に動きづらい」という理由から、振袖の袖を短く仕立て直す風習がありました。そのため、既婚女性の正装は留袖とされています。
また、留袖には黒留袖と色留袖の2種類があります。黒留袖は、生地の色が黒で裾にだけ絵羽模様があしらわれている特徴があり、既婚女性が着る最も格式高い正礼装です。結婚式では第一礼装として、新郎新婦の母や仲介夫人などごく近い親族だけが着用できます。
色留袖は、生地の色が黒以外で未婚女性も既婚女性でも着れる着物です。親族が結婚式で着るだけではなく、七五三や同窓会などさまざまなシーンで着用できます。
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既婚女性でも成人式で振袖は着用OK
既婚女性でも、一生に一度の成人式では晴れ着として振袖を着て問題ありません。振袖は未婚女性が着る正装ですが、成人式では既婚者も子どもがいる方でも、全ての女性に振袖を着て楽しんでいただけます。
既婚者だからといって留袖を着て成人式に参加すると、かえって目立つ可能性もあります。結婚していても、人生の節目である成人式には振袖を着て参加しましょう。
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振袖の種類と柄について
- 振袖は袖の長さによって3つの格に分類され、さまざまな柄が描かれています。種類によって着用シーンが異なり、柄にも意味が込められているため、それぞれの特徴を押さえておくと自分に合った振袖が選びやすくなるでしょう。
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振袖は3つの格に分かれている
振袖は、袖の長さで3つの格に分類されます。
振袖の種類 | 袖丈 |
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本振袖(大振袖) | 104~120cm |
中振袖 | 100cm前後 |
小振袖 | 60~85cm |
本振袖は大振袖とも呼ばれ、最も格式の高い振袖です。袖がくるぶし辺りまである長さで、昔は結婚式で花嫁が着る着物として主流でしたが、現在では成人式で多く着られています。
袖の長さが100cm前後の中振袖は、振袖の中でよく目にするタイプです。成人式や、結婚式に招待された際に着ます。
小振袖は袖の長さが3種類の中で一番短く、振袖の中ではフォーマル度の低いタイプです。着ると袖の長さが膝辺りで、袴やブーツとの相性が良く学生が卒業式で着用することの多い振袖です。
振袖の柄と意味
振袖には絵羽模様と呼ばれる華やかな柄が描かれていて、着る人の美しさを引き立てています。柄の好みだけではなく、意味も考えながら振袖を選ぶのも楽しみのひとつです。ここでは、人気の古典柄から5つの柄と意味を紹介します。
振袖の柄 | 意味 |
---|---|
松竹梅 | ・生命の輝きと力強さ |
鞠 | ・困難を丸く収める ・弾むような幸せが続く |
橘 | ・子孫繁栄 ・長寿 |
鶴 | ・高い生命力 ・美しさや高貴さ |
御所車 | ・富と華やかさ ・高貴さ |
それぞれの柄には、着る人の幸せを願う気持ちやおめでたい意味が込められています。また、上記の古典柄以外にも、振袖には花柄やモダン柄などもあります。人生の節目に着る振袖は、柄の意味も理解して選ぶとより思い入れが強くなるでしょう。
シチュエーション別振袖の選び方とマナー
振袖は成人式だけではなく、卒業式や結納など人生の節目で着る着物です。この章では、4つのシチュエーション別に振袖の選び方とマナーを紹介します。
成人式
成人式は、大人への仲間入りをした新成人を祝う行事です。自治体ごとによって成人式が開催され、市区町村長のあいさつや新成人のスピーチ、ゲストを招いた講演会などが行われます。
また、今までの成年年齢は20歳でしたが、2022年の民法改正に伴って18歳に引き下げられました。そのため、成人式に参加する対象年齢は自治体によって異なります。
選び方
成人式で着る振袖は、本振袖か中振袖が一般的です。年齢を重ねると落ち着いた色や柄を選ぶ方が多いため、成人式は若々しい色・柄を選ぶチャンスとも言えます。定番の柄は古典柄ですが、個性を出したい方は洋柄をモチーフにしたモダン柄や、古典柄と現代柄をミックスした新古典柄などもおすすめです。
また、成人式の振袖は手配に時間を要します。タイミングが遅れると気に入った柄の振袖が手に入らない可能性もあるため、情報収集は成人式の2年前から始めるのがいいでしょう。
マナー
成人式に出席する際、服装に細かいルールはありません。しかし、大人の自覚が感じられるフォーマルな振袖や小物選びがマナーと言えます。メイクや髪型にも決まりはありませんが、普段と同じメイクだと少し地味に見える可能性があります。そのため、振袖に合わせた華やかなメイクやヘアスタイルがおすすめです。
また、最近では肩を出した花魁スタイルで成人式に出席する人もいますが、フォーマルな式典に適した装いではないため避けた方がいいでしょう。
結婚式
結婚式にゲストとして招待された場合も、未婚であれば振袖を着て問題ありません。振袖姿は、結婚式というおめでたい場をさらに華やかに彩ってくれます。
また、目上の方や親族の列席が多い結婚式や神前式などの格式高い場では、振袖を着ていくと品の良い友人として喜ばれます。
選び方
結婚式のゲストとして振袖を着る場合は、色の選び方が大切です。自分が主役だった成人式とは違い、結婚式の主役は新郎新婦です。そのため、新郎新婦が和装の場合にかぶりやすい赤、親族の黒留袖とかぶる黒は避けましょう。
本来、振袖は白色の生地でも問題ないとされていますが、最近流行っている柄の少ないシンプルな白色の振袖は、白無垢を連想させるため避けた方が無難です。また、新郎新婦の中には、ウェディングドレスとかぶる白色は着ないで欲しいと思っている方もいるでしょう。白い振袖を着たい場合は、新郎新婦に確認しておくと安心です。
マナー
結婚式によっては、振袖を着ない方がいい場合もあります。具体的には、以下の3パターンの式では振袖は避けましょう。
・新郎側の友人として出席する場合
・子ども連れのゲストが多い場合
・カジュアルな雰囲気のパーティーの場合
新郎の友人として出席する場合、未婚であると一目で分かる振袖姿に新婦が抵抗を感じることもあるようです。子ども連れが多い結婚式では、服が汚れてしまう可能性もあるため、大切な振袖を着るのは避けた方がいいでしょう。
また、最近ではカジュアルな雰囲気のパーティーを好む新郎新婦が増えています。自然に囲まれながらのガーデンウェディングや立食形式のパーティーでは、振袖姿は浮いてしまうかもしれません。結婚式に招待されたら、会場がどのような雰囲気の場所か調べて、振袖が適切な場であるか確認しましょう。
卒業式・卒園式
卒業式・卒園式は、送り出す先生か卒業生としての2パターンが考えられます。どちらの場合でも、振袖単体ではなく袴を合わせるのが基本です。
袴は、明治時代に女学生の制服として親しまれており、学生生活を象徴する服装として現代の卒業式で定番の衣装となりました。なお、大学卒業時に結婚していても、振袖を着て問題ありません。
選び方
卒業生として大学の卒業式に出席する場合は、中振袖や小振袖に袴を合わせます。小振袖は袖が短く動きやすいため、壇上で卒業証書を受け取る場面や写真撮影でアクティブに動く時に、快適に過ごせるメリットがあります。色の決まりもなく、成人式で着た振袖を使っても構いません。
卒業生を送り出す先生として参加する場合、当日は来賓対応や生徒対応で忙しくなることが予想されるため動きやすい小振袖がおすすめです。大学の卒業式では袴にブーツを合わせたスタイルが人気ですが、先生は草履を合わせるのが基本です。
マナー
先生として卒業式・卒園式に出席する際は、主役は卒業生である園児や生徒になるため、華やかなデザインの振袖は避けましょう。生地の色は、紺・緑・紫・えんじ色など、落ち着いた色がおすすめです。ヘアメイクも同様に、品のある落ち着いたスタイルが適しています。
また、校長・園長が女性で第一礼装の着物を着る場合は、格が高くならないように訪問着や模様の入っていない色無地の着物を着るのがいいでしょう。
結納・婚約式
結納は、結婚を約束した両家の間で行われる伝統的な儀式です。以前は金品の受け渡しが行われていましたが、最近では婚約指輪を交換し、両家の顔合わせを兼ねた食事会として開催するケースも増えています。
婚約式は、欧米ではプロポーズ後に行われるメジャーなセレモニーです。家族や友人たちに報告する式として、結婚の誓いを宣言したり会食の席を設けたりします。結納よりも自由で、大勢の前で婚約報告をしたい方向けの式です。
選び方
結納に適した振袖は、派手過ぎず適度に華やかさのある上品な色・柄を選びましょう。具体的には、桜色や淡いクリーム色などの優しい色合いや、おめでたい赤色もおすすめです。
柄は、繁栄や長寿を意味する吉祥文様や季節の花柄が適しています。30代以上の大人の女性なら、かわいらしい色や柄よりも鶴や扇など伝統的な古典柄を選ぶと落ち着いたイメージに着こなせるでしょう。また、金糸や刺繍が入っているデザインは、豪華さがあり結納の場を華やかに演出します。
マナー
婚約というおめでたい場のため、喪服を連想させる黒色の振袖は避けた方がいいでしょう。ふさわしくない色や奇抜な柄は、相手の家族にマイナスの印象を与えてしまいます。
また、相手の男性とも格を合わせるのが大切です。女性が振袖を着ているのに男性がラフな装いでは、お互いに気まずい思いをするかもしれません。男性の正礼装は羽織袴ですが、最近はブラックスーツもしくはダークスーツを合わせる方も増えています。
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